自衛隊

 自民党の憲法改正草案はリベラル的な執行部にもかかわらず、本来の自民党らしい保守色が入ったいい草案になったと思う。谷垣総裁を見直した。

 

 その1つ目は、天皇を元首と明記したことだ。日本国および日本国民統合の象徴とは元首そのものだろうが、元首とすることについては、戦後ずっと抵抗が世論の中にもあった。そこを自民党がはっきりさせた意義は大きい。

 

 2つ目は、国旗を日章旗とし、国歌は君が代、元号の規定も新設したことだ。日本の国柄は大切にしたい。

 

 3つ目は、9条第1項の平和主義は順守するのは当然としても2項を改正し、自衛権を明記し国防軍の保持を規定したことだ。現行憲法の2項「前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力はこれを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」は、誰が読んでも自衛隊は違憲ととれるだろう。専守防衛としての国防軍を明記することは、平和主義と何ら矛盾しない。

 

 4つ目に、新規に第24条で「家族は社会の自然かつ基礎的な単位として尊重される。家族は互いに助け合わなければならない。」と規定したことだ。あたりまえの事だが、あたりまえでなくなっている。これを規定することにより一層家族のためより充実した施策が求められてくる。

 

 ただ1つ不満なところがある。一院制にしなかったことだ。日本のような衆参に同等の権限を与えている国はイタリアぐらいしかない。ねじれはこれからも解消しないだろう。参院をかつての貴族院のような特権的位置づけにするよりも、衆参同時合併し一院制にした方が、立法府は時代の変化にタイムリーに対応できる。

 

 もし全体主義に行くことを恐れる人がいたとしたら、同時に選挙制度を工夫すればバランスのとれた多党制が可能となる。

板橋区防衛協会の総会があり出席する。自衛隊第一普通科連隊(練馬駐屯地)に近いこともあり、板橋区には防衛協会がある。地方自治体エリアの組織としては、最も充実している団体だ。

東日本大震災があり現地に行った人は皆、自衛隊員の献身的貢献を目のあたりにしているので、自衛隊に対し感謝と親愛の情をより深めている。

一方、私は挨拶の中で紹介したが、今回の新中学校教科書はあいかわらず自衛隊に対し否定的で、しかも災害救助活動について記述しているのは7社中2社のみだった。

これは3・11以前に作成されたこともあるので、改めて全ての中学校の公民教科書に、東日本大震災の自衛隊の救助活動の記述を追加すべきではないかと、国会で文科大臣に提案したいと考えている。

例えばこれまで東北地方で100%のシェアを持つ東京書籍の公民教科書では、自衛隊について2ヶ所の記述をしている。

第2章第1節4《日本の平和主義》「自衛隊と日米安保条約」のところで「しかし、平和と安全を守るためであっても、武器を持たないというのが日本国憲法の立場ではなかったのかという意見もあります。」とか、同じ場所の「これからの平和」のところで、「一方で、このような自衛隊の任務の拡大は、世界平和と軍縮を率先してうったえるべき日本の立場にふさわしくないという声もあります。」とあるように、必ず否定的な文言が入っている。

震災現場での活動を知らず、この教科書だけ読めば、普通の中学生達は、正に社民党の主張のような意見になってしまうだろう。

特に公民教科書は国民に正しく社会を理解させるものでなければならない。特定のイデオロギーに偏ったものであってはダメだ。

アーカイブ;2003年7月から

教育再生 日本創生 下村博文

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