午前中はオトイユ研修学校で太鼓演奏と交流会があった。オトイユは145年前、カトリック修道会が孤児のためにつくった施設だったそうだが、現在は孤児だけでなく、いろいろな理由で親と別れた子供たちの養護施設兼学校で、フランス国内に200ヶ所もある大きな組織だ。
あしなが育英会との連携の話があった。日本の子供で希望する生徒がいれば、オトイユが経営しているレストラン・ホテルの職業専門学校に奨学生として招聘できるという。フランス語・英語も学べ職業訓練も受けられるという、ありがたい話だ。
18時からは日本文化会館で「東日本大震災を考える集い」が開催される。どの程度集まってくれるか心配していたが、約200人程集まってくれてホっとする。冒頭私が挨拶し、支援の感謝とさらなる協力のお願いをする。
その後、東日本大震災の映像をバックに林田吉司あしなが育英会東北事務所長と津波遺児2人の訴えがあり、私を含め4人に対する質疑応答の後、30分程、宮城の太鼓演奏がされる。アンコールも出る感動的な演奏だった。
この日で公式の3日間のイベントを全て終了し、私は彼らと別れ15日にロンドンに向かう。井田さんの言葉が脳裏に焼きついている。「この後が大変です。被災された人々や遺児は、自殺をこれからしかねない。この悲しみを乗り越えるのは一人ではあまりにも大変だ。あしなが育英会はこのような子供たちに仲間とともに生きる勇気と愛を与えていきたい。」
今回同行した子供たちも笑顔の奥底には、深くつらい悲しみがあるだろうが、それをみじんも出さなかった。彼らのすばらしさと、これからの輝かしき未来をつくることに賛美とエールを送りたい。
野田総理の所信表明演説があり、第3次補正予算も震災から7ヶ月半もたってようやく提出されることになった。規模は約12兆円。自民党は7月8日に17兆円の補正予算を提案したが、政府の第2次補正案は2兆円にとどまった。
自民党はバラマキ4K予算などの計上を理由に平成23年度当初予算には反対したが、震災関連の第1・第2次補正予算には全面的に協力している。
政府のこの4ヶ月の対応の遅さが、復旧復興の遅れにつながったことは確実である。自民党は予算だけでなく、577項目にわたる政策提言や、「復興基本法」「ガレキ処理法」「二重ローン救済法案」など数々の議員立法も提出している。
10月に入ってやっと12兆円(復興関連は9兆円)の歳出案を政府は提出してきたが財源は基本的に増税だ。自民党は17兆円の対策案を提示した際に「復興債」の発行を提案していたが、政府が夏の時点で復興債の発行を決断できなかったことが、大規模補正の編成の遅れとなったわけである。
日本の円は現在75円台。輸出産業を壊滅させかねない中で、政府の取るべき経済政策は円安対策だ。そのためには円の価値を下げるために紙幣をどんどん発行することだ。
つまり増税ではなく復興債だ。そしてそれは一般会計と一緒にせず「復興特別会計」を創設して、出も入りもガラス張りでチェックすることだ。
政府は復興全体枠を23兆円としているが、これで足りるはずがない。円高対策と含めて、どんどん復興対策をすべきだ。原発のことを考えると50兆は必要だろう。
円が1ドル=75円台と戦後最高値を更新している。日本の円が評価されているわけではもちろんなく、世界金融市場において、欧州や米国の景気減速や財政不安に対する世界中の投資家の危機意識が連鎖してドルやユーロのリスクを避けようとして、円買いになっている。
円高はマイナス面ばかりではない。海外旅行も増えるだろし、商品や原材料を輸入する立場から見ればメリットは大きい。しかし円高還元セールも目立たないし、ガソリンも安くならないのはどうしたことか。
いずれにしても円高が日本経済成長をささえる輸出企業の収益悪化になり産業空洞化や雇用情勢の協調介入を積極的に推めなければならないが無政府状態と言っていい。
今後の円高対策として国内政策では、特に中小企業対策が必要だ。東日本大震災の復旧復興対策が第1次・第2次とまったくの小額のため、東北地方だけでなく、風評被害も含め国内の中小企業は青色吐息だ。さらに円高が拍車をかけている。そのために政府系金融機関などを通じた中小企業への金融支援の強化を始め、省エネやエコ対策に取り組む企業への補助金支援など考える必要がある。
手をこまねいていては日本は世界における金融市場で敗者になってしまう。戦略的に対応していくためには強い政府が必要だ。
放射性物質に汚染されたガレキ、土壌、水等の処理がまったく進んでいない。自民党は批判ばかりしているわけではなく、本来政府がすべきそのための法律改正がなされていないのでこれまでPTをつくって取り組んできた。
文科部会、環境部会、経済産業部会、農林水産部会、厚生労働部会とそれぞれの部会長が集まり「平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による汚染への対処の促進のための法律案(仮)」の骨子案を取りまとめた。
今後党内手続きを済ませ、他党にも呼びかけ今国会中に成立させたい。
放射性物質に汚染されたガレキや土壌、水等全てが法律のないために処理できずそのままほったらかしになっている。そのために国は汚染状況の統一的な観測・測定とその結果の公表の体制を速やかに整備すること。そして最新の科学的知見に基づき人の健康及び生活並びに環境への影響を配慮した基準を定める事とした。
国はこの基準をつくることにより、汚染された物の集積及び管理の為の施設の整備等対処事案を推進することとした。基本的には地方自治体が対処することになるので、国が財政的措置も講ずることとした。
いづれにしても早急に放射性汚染物資の処理をしなければならない。
さすがに民主党の中でも、菅総理の来年1月までの続投宣言には批判が多く、しかし、鳩山元総理は6月いっぱいと言っている。
2日の内閣不信任案は可決の可能性が高く、80人以上が民主党内で造反する直前だったが、鳩山元総理との密約で菅総理が自ら一定のめどがついたら辞任すると表明することにより流れが変わった。
いずれにしても民主党内でさえ、菅さんではこの国のリーダー足りえないという批判が多いのだが、3日の地元の会合でも「この時期に自民党が内閣不信任案を出している場合か。足ばかり引っ張っていないで、政権に協力しろ。」という声が自民党支持者からも多かった。
さらに「自民党は復旧・復興対策に提案もしていない。」との声もあった。しかし、すでに実際のところは、第3次提案まででこれまで500項目以上にわたる政策提言をしている。
それをマスコミは取り上げてくれないのだが、自民党のPRが足りないということになる。与党の時には私のところにもマスコミが四六時中来たが、野党になるとその10分の1くらいに減ってしまった。
与党と野党ではニュース価値に雲泥の差があるのだ。
さて、問題の菅さんが総理でなくなれば、自民党はさらに積極的に政府与党に協力するだろう。年内に期限を切り、震災や原発事故の対応等政策テーマを絞り、協力することは私もあるべきだと考える。
オールジャパンが求められているのは政治も同じだ。自民党も協力できるリーダーであれば、大連立はあり得る。
午後1時から3時間を越える本会議で東日本大震災の復興基本法案と、震災対応で閣僚を3人増やす内閣法と内閣府設置法の改正案、そして自民党の対案についての審議がやっとスタートした。
自民党は、政府の対策本部では縦割り行政から抜け出せないとの立場から各省庁の復興関連の権限や人員を引き抜いて集める「復興再生院」の設置を提案している。
菅総理は、新たに「震災復興担当相」と「原子力災害担当相」等を設けるとしているが、これまでもいろいろな会議をつくっているが、船頭多くして何も決定実行していない現政権下で、さらに混乱するだけではないか。
自民党は同時に、財源として「復興債」を提案している。この困難な時に、私は増税はありえないことだと考える。
さて、西岡武夫参院議長が「即刻、首相は辞任すべきだ」との書簡を18日、菅総理本人あてに送ったことを明らかにした。
実は、私のところにも5月14日、西岡議長から電話をもらった。「菅総理ではこの国難に対処できない。辞任を求めたい。」との電話だった。私もまったく同感で、伴に行動したいと話をさせてもらったが、西岡議長は「その前に、私の方が議長を解任させられるかもしれない」との話だった。
西岡儀等は相当な覚悟をもって臨んでいるのだ。一部マスコミに「『良識の府』の議長は発言抑制を」とか、「議長権威揺らぐ可能性」とか批判があるが、今は非常時なのだ。
私は、西岡武夫議長の勇気と発言にエールを送りたい。






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