復興計画

平野復興担当大臣のところに日本会議議連として要望に行く。

3月4日、仙台で行われた「復興の集い」の時、被災地3県などの要望を受けたものを取りまとめて、改めて大臣に対し、さらに加速化するよう要望した。

その1つの目玉が「いのちを守る森の防潮堤」だ。コンクリートの防潮堤はあっけなく破壊され、防潮林として植えていた松も根こそぎ倒れ流木となり、大津波を防ぐことができなかった。

そこで出てきた発想が、自然と共生するという日本人古来の考え方に立ち返り「完全防災」でなく「減災」へと発想を転換した「いのちを守る森の防潮堤」だ。

その土地本来の色々な種類の広葉樹林で森をつくることによって自然の防潮堤とする。もちろんその下にはがれきを埋める。

平野大臣の説明でも、さっそく仙台市若葉区で3haあまりまず対応するという。

もう1つが福島県バイオマス大規模循環システムの導入だが、これはいろいろ課題がありそうだ。非食用の多収穫米やトウモロコシを栽培し、エコ燃料となるエタノールを抽出するものだが、コストが非常に高いという。

かえって何もしないで補償金だけを出した方が、結果的には安くつくようだが、何らかの形で、自らの労働によって収入を得る手段をやはり考えるべきだろう。

バイオマスは課題はまだあるが、福島県の人が自立できる方法を一緒に考えていきたい。

午前中はオトイユ研修学校で太鼓演奏と交流会があった。オトイユは145年前、カトリック修道会が孤児のためにつくった施設だったそうだが、現在は孤児だけでなく、いろいろな理由で親と別れた子供たちの養護施設兼学校で、フランス国内に200ヶ所もある大きな組織だ。

あしなが育英会との連携の話があった。日本の子供で希望する生徒がいれば、オトイユが経営しているレストラン・ホテルの職業専門学校に奨学生として招聘できるという。フランス語・英語も学べ職業訓練も受けられるという、ありがたい話だ。

18時からは日本文化会館で「東日本大震災を考える集い」が開催される。どの程度集まってくれるか心配していたが、約200人程集まってくれてホっとする。冒頭私が挨拶し、支援の感謝とさらなる協力のお願いをする。

その後、東日本大震災の映像をバックに林田吉司あしなが育英会東北事務所長と津波遺児2人の訴えがあり、私を含め4人に対する質疑応答の後、30分程、宮城の太鼓演奏がされる。アンコールも出る感動的な演奏だった。

この日で公式の3日間のイベントを全て終了し、私は彼らと別れ15日にロンドンに向かう。井田さんの言葉が脳裏に焼きついている。「この後が大変です。被災された人々や遺児は、自殺をこれからしかねない。この悲しみを乗り越えるのは一人ではあまりにも大変だ。あしなが育英会はこのような子供たちに仲間とともに生きる勇気と愛を与えていきたい。」

今回同行した子供たちも笑顔の奥底には、深くつらい悲しみがあるだろうが、それをみじんも出さなかった。彼らのすばらしさと、これからの輝かしき未来をつくることに賛美とエールを送りたい。

崇教真光の52周年秋季大祭があり、高山に来ている。

3日~6日まで連日一万人以上の組手(信者)が国内だけでなく、世界中から集まってくる。凄いものだ。

私は国会議員を代表して来賓挨拶を行った。その要旨は以下のようなのものだった。

「3月11日の東日本大震災は私たち日本にとって大きな衝撃でした。そして私にとっても人生において意識を変える大きな節目となりました。

3月11日は目覚めよ・覚醒せよという天からの警告でもあり、それに答えるべきは国会議員であり、私自身であったと深く反省しました。

大震災によって絆の大切さを学びました。人は一人では生きられない。家族の絆・地域の絆、そして国をあげてもう一度復興を力をあわせて実現していこうという国民の絆が大切です。

また福島第一原発の事故は、自然との共存共栄をしていくことの大切さを学びました。原子力から再生可能な太陽エネルギーなどの自然エネルギーにシフトしていく方向性を、日本は世界に率先して技術開発して取り組んでいく必要があります。

神仏の存在を知らず、唯物思想の教育で教えられた現代人は、本当の人としての生き方、幸せに生きる道も教えられることなく、日々つらく苦しい思いで生きている人がたくさんいます。今こそ、精神の救済が必要な時はありません。新しい文明を創造するための、新しい教育のあり方が問われています。

人類の危機が叫ばれている中で、強い信念を持って世の建て替えに邁進して参ります。」

野田総理の所信表明演説があり、第3次補正予算も震災から7ヶ月半もたってようやく提出されることになった。規模は約12兆円。自民党は7月8日に17兆円の補正予算を提案したが、政府の第2次補正案は2兆円にとどまった。

自民党はバラマキ4K予算などの計上を理由に平成23年度当初予算には反対したが、震災関連の第1・第2次補正予算には全面的に協力している。

政府のこの4ヶ月の対応の遅さが、復旧復興の遅れにつながったことは確実である。自民党は予算だけでなく、577項目にわたる政策提言や、「復興基本法」「ガレキ処理法」「二重ローン救済法案」など数々の議員立法も提出している。

10月に入ってやっと12兆円(復興関連は9兆円)の歳出案を政府は提出してきたが財源は基本的に増税だ。自民党は17兆円の対策案を提示した際に「復興債」の発行を提案していたが、政府が夏の時点で復興債の発行を決断できなかったことが、大規模補正の編成の遅れとなったわけである。

日本の円は現在75円台。輸出産業を壊滅させかねない中で、政府の取るべき経済政策は円安対策だ。そのためには円の価値を下げるために紙幣をどんどん発行することだ。

つまり増税ではなく復興債だ。そしてそれは一般会計と一緒にせず「復興特別会計」を創設して、出も入りもガラス張りでチェックすることだ。

政府は復興全体枠を23兆円としているが、これで足りるはずがない。円高対策と含めて、どんどん復興対策をすべきだ。原発のことを考えると50兆は必要だろう。

円が1ドル=75円台と戦後最高値を更新している。日本の円が評価されているわけではもちろんなく、世界金融市場において、欧州や米国の景気減速や財政不安に対する世界中の投資家の危機意識が連鎖してドルやユーロのリスクを避けようとして、円買いになっている。

円高はマイナス面ばかりではない。海外旅行も増えるだろし、商品や原材料を輸入する立場から見ればメリットは大きい。しかし円高還元セールも目立たないし、ガソリンも安くならないのはどうしたことか。

いずれにしても円高が日本経済成長をささえる輸出企業の収益悪化になり産業空洞化や雇用情勢の協調介入を積極的に推めなければならないが無政府状態と言っていい。

今後の円高対策として国内政策では、特に中小企業対策が必要だ。東日本大震災の復旧復興対策が第1次・第2次とまったくの小額のため、東北地方だけでなく、風評被害も含め国内の中小企業は青色吐息だ。さらに円高が拍車をかけている。そのために政府系金融機関などを通じた中小企業への金融支援の強化を始め、省エネやエコ対策に取り組む企業への補助金支援など考える必要がある。

手をこまねいていては日本は世界における金融市場で敗者になってしまう。戦略的に対応していくためには強い政府が必要だ。

放射性物質に汚染されたガレキ、土壌、水等の処理がまったく進んでいない。自民党は批判ばかりしているわけではなく、本来政府がすべきそのための法律改正がなされていないのでこれまでPTをつくって取り組んできた。

文科部会、環境部会、経済産業部会、農林水産部会、厚生労働部会とそれぞれの部会長が集まり「平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による汚染への対処の促進のための法律案(仮)」の骨子案を取りまとめた。

今後党内手続きを済ませ、他党にも呼びかけ今国会中に成立させたい。

放射性物質に汚染されたガレキや土壌、水等全てが法律のないために処理できずそのままほったらかしになっている。そのために国は汚染状況の統一的な観測・測定とその結果の公表の体制を速やかに整備すること。そして最新の科学的知見に基づき人の健康及び生活並びに環境への影響を配慮した基準を定める事とした。

国はこの基準をつくることにより、汚染された物の集積及び管理の為の施設の整備等対処事案を推進することとした。基本的には地方自治体が対処することになるので、国が財政的措置も講ずることとした。

いづれにしても早急に放射性汚染物資の処理をしなければならない。

政府が第2次補正予算を近々に国会に提出するが、その額はわずか2兆円。菅総理が早期退陣するために最小額にして早く通すためだったらまだわかるが、ご本人はそういう気持ちはさらさらない。内閣支持率が15%に落ちるのは当然だ。

自民党は総額17兆円の2次補正予算をとりまとめた。本格的な復旧復興に対処するためだ。政府案とは約10倍近い規模だ。その内容は以下の通り。

 

①     被災地の早期復旧                   2.6兆円

②     被災地の生活再建・被災地の産業再生       3.8兆円

③     被災地自治体等の支援                2.3兆円

④     原発事故対応                      1.6兆円

⑤     災害に強い国土づくり                 3.0兆円

⑥     わが国産業の基盤強化                1.1兆円

⑦     一次補正予算での年金財源流用分の補てん   2.5兆円

                           総額   17兆円程度

この暑い夏、いまだに避難民・被災者の方々は苦しい思いでいる。いま政治がやるべきは早急な救済策だ。対応の遅れが目立つインフラ復旧、がれき処理など自民党は国費10割で処理すべく議員立法もつくっている。同様に原発事故に緊急に対応するため、国の責任で財源を確保し、賠償、汚染土壌の処理、モニタリングなどの対策も進める予算を組んでいる。地方自治体では財源獲得が難しい中で、さらにきめ細かい被災地のニーズに応えるため、被災地自治体が自由に使途を決められる地方財源も費用として考えている。

これらの財源は、バラマキ4Kはじめ不要不急の事業を抜本的に見直し、民主党マニフェストにある国家公務員の人件費2割カットを完全実施するようにする。そして従来の公債とは区分勘定した復興債を発行し、歳入・歳出全般を特別会計で管理する。同時に復興債の信認を担保するため、所得税、法人税等の税率を一定の年限、付加的に引き上げ、償還の道筋も明確化し、責任を明らかにする。

自民党は批判ばかりしているのではなく、より復旧復興への具体的で強力な対案を作成している。

衆議院文部科学委員会と本会議で2020年オリンピック・パラリンピック東京招致を決議したいと水面下で動いている。

1964年の東京オリンピックでは、終戦から19年で焼け野原から復興したわが国のエネルギーを世界に示した。2020年に日本でオリンピックを開催することになれば、東日本大震災から、わずか9年間で再び力強く復興した姿を世界に示せることになる。

2016年の東京オリンピック招致が失敗したのは、政府が協力的でなかったのと、国民世論の支持が低かったことによる。その反省に立って決議したい。

そのために①つは、2013年9月のIOC総会での開催地決定に向けて、国やスポーツ界、経済界など国家の総力を結集して招致に取り組むこと。

②つには、被災地(岩手・宮城・福島など)での競技の開催を可能とすること。

③つには、そのためにオリンピック・パラリンピック大会の招致を復興計画の中に位置づけ、国が積極的に司令塔としての機能を担うこと、だ。

国が積極的に対応するために、国会決議をしたいと考えている。6月28日には自民党では、文部科学部会・スポーツ立国調査会合同会議で決議しているが、これを他党にも働きかけて、全会一致にもっていきたいと考えている。

日本と東北を元気にするために私は二つの提案をしている。1つは仙台に復興カジノコンベンションを、2つは日本復興東京・被災地オリンピックだ。

カジノは超党派の議連と党の「震災後の経済戦略に関する特命委員会」に提案している。

超党派の「国際観光産業振興議連」は昨年4月からスタートしている。その前身は5年程前から自民党に既にあった。日本においてカジノを合法化するための議連で「当面2ヶ所、その後10ヶ所程度」と考えていたが、東日本大震災が起き、私が復興対策として仙台にまずつくることを提案している。

もともと仙台空港近くの工業団地計画地にカジノを誘致したいとの要望がずいぶん前から地元から上がっていた。これまで沖縄やお台場案が有力だったが、大震災で状況が変わった。

ただ私が提案したいのは、マカオやラスベガスのようなカジノではない。カジノを中心にホテルやショッピングセンター、エンターテイメント施設など総合的リゾート施設をつくるが、それを日本ならではのものにするのだ。温泉は当然として、歌舞伎や能などの日本の芸術文化や工芸美術エリアをミックスさせ、世界で1ヶ所しかないカジノ国際観光産業をつくるのだ。年間、海外から2000万人を呼び込みたい。

同時に、2020年には是非、復興東京・東北オリンピックを開催したらどうだろう。岩手・宮城・福島を2020年を目標に復興させ、東京を中心にオリンピックを開催し、世界中から1000万人の人を呼び寄せるのだ。これも近々に超党派の議連を立ち上げたいと考えている。

とにかく日本を元気にしたい。わくわくするようなアイディアが必要だ。

夜の文化人・経済人との会合でカジノの話が盛り上がった。 今回の東日本の復興計画に私はカジノを入れたらどうかと考えている。

もともと仙台空港近くの工場団地計画地に地元の人達はカジノ複合産業誘致を計画していた。

私も超党派国際観光産業議連(通称カジノ議連)の役員でありこの中の計画では、全国に10ヶ所程度、まず実験的に2ヶ所につくることを計画している。  沖縄とかお台場とか候補地の名前が上がっていたが、大震災の後を受け、まずは仙台でスタートしたらどうだろう。

ただし、構想はマカオやシンガポールのようなカジノではない。もっと規模は小さくてもよいが、日本ならではのカジノ複合産業を提案したい。

日本の伝統文化・おもてなしをコンセプトに、世界120カ国以上で合法化されているカジノだが、日本しかないものをつくるのだ。  温泉は当然として、歌舞伎・能・お茶・お花・伝統美術工芸など、日本ならではのコンセプトに世界中の人々が一度は日本に行って見てみたいと思うトータル文化レジャーエリアにしたらどうだろう。

東日本大震災で蘇った日本と、現代日本人も知らないすばらしい日本らしさを世界に発信する場とすることを提案したい。

主体は手を上げた地方自治体だが、民間との契約なので、税金を投入することなく、税金が入ってくるという景気対策にもなる構想だ。

そのためには法律改正が必要で、これまで政府も消極的だったが、パチンコ産業のように全国津々浦々につくるわけでもなく、カジノエリアに青少年が入れるわけでもない。 もうわが国でも合法化し、新しい時代に向け夢を具現化する時だろう。

アーカイブ;2003年7月から

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