文科委員会

9月になって臨時国会が2回あったが、文科委員会は大臣所信に対する質疑が1度あっただけで、一般質疑もなく今国会が閉じようとしている。教育問題でも課題が山積しているのに、民主党はまったく委員会を開くつもりがない。再三再四要求しているが、なしのつぶてだ。

国家公務員の給与引き下げ法案もやる気がない。自公で政府が見送ったマイナス0.23%の人事院勧告を行った上で、引き下げ幅を7.8%まで上積みする対案をつくり、さらに政府案に含まれる国家公務員に労働基本権の一部を付与する内容を切り離すことも、与野党協議となっていた。

自公はさらに地方公務員給与の引き下げも主張していたが、私はその上シャドウ・キャビネットで公務員給与の2割削減も求めていた。これは民主党が前回の衆議院選挙のマニフェストに入れていたものでもある。

会期延長すれば、充分成立できる法案であるし、役人天国の中で、すこしでも復旧財源に充当させるべきだ。

しかしこれらは民主党の最大支援組織である連合が反対している。マニフェストはすべて絵空事であったことが、ここでも明らかで、民主党は2割削減など、絶対できないだろう。

会期末の9日には、一川防衛大臣や山岡国家公安委員長に対する問責決議案が参院で予定されている。会期延長しても残された法案の成立は難しいという判断よりも、すべてにおいて逃げ回っているとしかみえない。

3・11が起き、国会はそもそも通年国会とし、休みを返上して開くべき国難の時だ。国会に休みなど必要ない。

科学技術・イノベーション推進特別委員会での質問の準備をする。古川元久担当大臣が、大臣所信の中で、「クールジャパン戦略については、我が国が困難を克服して再び立ち上がる決意を『ジャパンネクスト』というメッセージに込めて国内外に発信し、日本の文化・伝統と創造力を活かした新たな国造りを進めます。」というくだりがある。

これからの時代、日本の文化・芸術が新たな産業として日本成長の牽引力となる可能性がある。海外で人気が高い日本のコンテンツ、ファッション、産品、食、伝統文化、デザインなど「クールジャパン(素敵な日本)」として推進することは、それぞれが個人や中小零細企業ゆえ、海外進出など叶わない中、オールジャパンとして国家戦略で取り組みバックアップすれば大いなる産業になりうる。

ところが、これらを具体的に質問しようとすると、「それは文科省の管轄なので答弁は文科省に求めてください」、「それは経産省の管轄です」などと、古川国家戦略担当大臣の答弁ではなくなってしまう。

まったくバカらしいことだ。答弁からしてすでに縦割り行政そのものであり、国家戦略もなにもあったものではない。

私は例えば「日展」のようなものをパリやニューヨークでも開催したらどうかと思っている。「日展」は日本画・西洋画・彫刻・美術工芸・書と5分野あり、日本的なそのレベルは非常に高い。五千点は出品されているだろうが、それだけで食べていける人は数十人もいないだろう。いい作品・技術が埋もれてしまっている。しかし、世界の人々がそれを見たら、日本の芸術のレベルの高さに驚きあこがれを持つだろう・

それを実行したらどうかと事前に質問通告したら、事務方の返答は、「所管は文科省なので、そちらに聞いてください」だった。

もちろん、文科委員会では既に質問で提案しているのだ。しかし、文化庁あたりでは実現することは不可能なのだ。予算もないしやる気もない。国家戦略として政治家の決断でリーダーシップを取らなければ、現状を1ミリも動かすことができない。

今日は、古川担当大臣にきちんと聞く予定だ。どう答弁するか、みものだ。

連日夜は地元でミニ集会が開かれている。政治に対する国民の怒りと不満は民主党政権だけでなく、野党自民党にも向けられている。自民党の政策が見えない。自民党は何を目指しているのかわからないと言ったものだ。

そのためにも国会論戦は大切だ。野党7党は10月14日までの28日間延長するよう衆参両院議長に会期延長を要請した。その結果、一転4日間から今月30日までの14日間延長する方向で調整に入ったようだ。

15日夜の文科委員会の理事懇談会は、16日の会期未処理の委員会の打合せを与党が言ってきたが、野党は欠席した。新大臣の所信表明もなにもしないで国会を閉じてしまうなど、言語道断だからだ。

本会議代表質問ではつっこんだ議論にはならない。一方的に質問をした後、野田総理がそれぞれの質問者にまとめて答弁するので浅いものになってしまう。やはり予算委員会のように、一問一答でしっかり質疑をする必要がある。

自民党でも党内議論をしているところだが、やはりエネルギー問題は与野党を超えて方向性を決めるべきだろう。

基本的に原子力発電の新増設はできない中で、思い切った省エネルギーの推進、再生可能エネルギーの導入、化石燃料の高効率化を推進し、原子力発電依存度を軽減していくべきだろう。

同時に電力の自由化も進めるべきだ。発送電分離、電力小売自由化をし、供給拡大と電力料金の値下げをも含め、この際抜本的改革をすべきだ。

菅総理は原発施設についてストレステストを実施すると表明した。しかし調べれば調べる程、まさにそれは思いつきのパフォーマンスで意味がないとしか言いようがない。国民にいらぬ不安と期待を与えるだけではないか。

7月11日の政府の統一見解で「稼働中の発電所は現行法令下で適切に運転が行われており」、「定期検査中の発電所についても現行法令に則り安全性の確認が行われている」。さらに緊急安全対策などの実施について原子力安全・保安院による確認がなされており、従来以上に慎重に安全性の確認を行っている、とされている。

その上に新たにストレステストを行う意義は、安全性向上のためのチェックの充実に過ぎない。むしろ屋上屋を架すだけで、意味がないことになる。

ストレステストは第1と第2次評価を行うが、この評価の基準もないため、何をどの程度クリアしていて、それは福島第1原発に比して、どの程度なのかどうかの目安も出せない。

それにもかかわらず、このストレステストの結果を受けて、最終的に原発運転再開の可否を判断するのは、内閣官房長官・経済産業大臣・原発担当大臣の3大臣であるという。技術的・科学的な知見について素人である3大臣が客観的判断基準もないのに判断できるはずもない。

結局は菅総理の思いつきパフォーマンスのために、現場を混乱させ、ただ問題を複雑先送りしただけである。

今日の衆院文科委員会では、このことを追求したい。

福島第一原発の後処理について国の動きが見えない中で、衆議院文科委員会は(財)放射線医学総合研究所米倉義晴理事長と、(財)日本原子力研究開発機構鈴木篤之理事長をお呼びし、参考人質疑を行った。

それぞれ「放射線被ばくの影響について」と「除染技術について」述べてもらったが、政府側から後処理対策で的確な指示がいっていないことと、これまでの研究機関は、想定外のパターンについてはまったく研究がなされていないこともあり、注目するほどの報告は残念ながらなかった。

特に除染技術については福島県内だけでなく、ホットスポットエリアでも期待している。職員が4000人もいるのにどのような活動をしているのかよくわからない。今後の活動として①放射線汚染のモニタリングとマッピング、②環境汚染将来予測システムの開発、③除染・処理・再利用技術の評価・試験、④除染実証とあるが遅いのではないか。

稲ワラの問題でも、何故先に指摘できなかったのだろう。プロなら当然予測していたはずだ。

除染も学校の校庭の表土をはがす程度の対策でしかない。私のところにも事故直後からいろんな人から除染や放射線対策についてアイディアや提案が持ち込まれたが、どこの役所もまったく対応能力がなかった。

原子力機構にはもっと頑張ってほしいが、予算と縦割り行政のカベにぶつかり思い切ったことができないとのことだった。こういう時こそ政治主導だろう。しかし見識のある人がリーダーにならなければ、ただの何もできない烏合の衆でしかない。それが今の日本の現状でもある。

小佐古敏荘前内閣官房参与をお呼びし、衆議院文科委員会で勉強会を行った。

本来正式な委員会で参考人として意見陳述をし質疑をするのが筋だが、政府から「守秘義務」とかで圧力がかかったのか他の委員会も含めて全て断ってきた。

今回、国会の場ではなく議員会館で委員長主催の勉強会ということと、参加する議員は途中参加・退席を認めずという条件で来られた。事前の取り決めで講義が1時間半もあり、面倒な人だという先入観があったが、話を聞くと、予想に反して気さくな人であり、2時間半があっという間に終わってしまう充実した勉強会になった。

話の内容はもちろん「福島第一原子力発電所事故後の放射線防護」であり、特に小佐古氏の泣きながらの抗議の内閣官房参与の辞任記者会見は世間をびっくりさせたが、話の内容はいたって常識的なものだった。

小佐古東大大学院教授が参与を辞任した理由の1つは菅総理のリーダーとしての能力資質に欠け、ついていけないこと、2つには政府側が聞く耳を持っていないことがあったろうと推測された。

小佐古氏は原子力災害の事態の収束対策として3つ挙げられた。

 1つに、プラントの安定(冷温停止)

 2つに、周辺環境への影響低減の確認

 3つに、周辺住民に対する防護対策の実施(安全安心のための)、がある。

1つ目は、東電が努力することだろう。2と3は、政府はまったくその対策が目に見えない。

特に3つ目に関連して、避難区域の見直しと、その補償をどうするかだ。衆議院文科委員会PTをつくり、これらの対策を講ずるべきとの小佐古氏からの助言もあったが、これは党派を越えて、国会の場で対策案を作成すべきと、私も思ったことだ。

これまでにないことだが、今後PTを立ち上げたい。

9時20分の文科委員会理事会で、文科大臣が記者会見をして学校における放射線量の基準を変える発表をするとの報告があり、大いに期待したが、内容は我々が委員会で提案したことの後追いばかりで、それも不充分だった。

高木義明文科大臣は、学校で児童・生徒が浴びる放射線量について「年間1ミリシーベルト以下を目指す」と発言した。しかし、これまでの年間20ミリシーベルトを許容量とする暫定基準は変えていない。

私はそもそもの年間20ミリシーベルトを下限修正するものとばかり思っていたので、がっかりした。福島県内の各自治体ももっと厳しい基準ですでに自主的に対応しているし、子供を持つ親から暫定基準自体の引き下げを求める声があちこちで上がっている。

私の地元の板橋区でも独自に放射線量の測定をすることを決定したが、これについても区内の保護者から関心が高まっている。

1ミリシーベルトを目標としたが、実際の上限は20ミリシーベルトのまま。しかも具体的達成策が明示されていない。かえって不安になるだけだ。何のための記者会見だったのだろう。

参考人として来た伊達市長が「プールの排水もできずにいる」と困っておられた。子供たちに夏になりプールを使用させたいが、まず今のプールの排水も近くの田畑や河川に流出する可能性があり、止められている。汚染されている疑いが高いためだ。ましては水を飲む恐れのあるプール使用などとてもできない。このようなことに対する対処策も明らかにされていない。

今回、唯一校庭の表土を除去する工事費用を国が補助するとしたが、これは当然の事だろう。

文科省はすべて後追いで、しかも不充分な対処しかできていない。先日の私の質疑(5月25日文科委員会/http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php)にも、8月までに20ミリシーベルトの暫定基準を見直すと、高木大臣は答弁したが、基準を下げるとは明言もしなかった。お役人答弁では困る。命にかかわる問題なのだ。

2020年に日本復興東京オリンピックを開催したらどうかと文科委員会で提案した。

オリンピックは一都市の開催ということになっているが、2020年は国をあげて世界に対する感謝と決意の表明としてオリンピック候補地に手を挙げることが今回は大切だと思う。

北京オリンピックでも、実際のところ上海や天津でも競技が行われたのだから、東京を中心に大震災被災地である岩手・宮城・福島県でも行い、世界に東日本大震災の復興を見てもらうことにしたらどうだろう。

JOCが検討することになっているが、国内では広島市が招致断念を4月にしたので、東京都は是非手を挙げるべきだ。石原知事は16年招致に失敗したことで躊躇があるようだが、JOCの市原専務理事は、「東京は16年五輪招致であれだけの計画を残した。復興のシンボルとしての五輪という世論をつくり、世論に訴えてほしい」と4月11日に語っている。

確かに、16年東京招致は他の開催候補地に比べ世論が当時は盛り上がっていなかった。しかし今回はかつての東京オリンピックのように、あと9年後の2020年にオリンピックを開催し、世界中からトップアスリート達が集まってきて、世界の注目を浴びる大イベントとなればより復興の目標も立てやすく、東京だけでなく国民の世論も盛り上がるだろう。

IOCは本年5月16日に、2020年オリンピック開催地選定を正式にスタートした。日本国内における立候補地は9月1日までに決定する必要がある。

国の全体の復興構想とも関連させるため、文科大臣に日本復興東京オリンピックを政府内で提案するよう求め、文科大臣もそのように動くとの答弁があった。日本を元気にする一つだ。

本日の委員会の動画をアップしました。

動画はこちらから▼

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福島第一原発は1号機についで、2・3号機も炉心溶融していることを東京電力は今頃になって発表している。国民の放射線に対する不安はますます増している。特に小さな子供を持っている親の不安は大きい。

特に政府の対応が、屋内退避地域からの自主避難や中部電力の浜岡原発の停止など重大な決定を「政治主導」で行いはするが、その後は全て地域住民や地方自治体に丸投げしており、極めて無責任である。

学校の校庭の表土の撤去についても、自治体の自主的な判断に委ねた。それが現場で多くの混乱や不安を招いている。福島市など6市村が独自に行う校庭の表土除去の対象は計217施設、費用は少なくとも6億円に上るといわれる。

各自治体が、より厳しい基準を独自に決めていることや、基準以下の放射線量であっても屋外活動を制限していることは、文科省が決定した暫定基準が自治体や住民に全く信用されていないということだ。

文科省は、年間20ミリシーベルトの暫定基準の見直しをする必要がある。そして真に求められているのは、現在存在する放射能の除去である。

これがまったく進んでいない。学校の残土も校庭脇にブルーシートをかぶせて積み上げたままだ。未だに放射能を帯びた災害廃棄物の処理については、所管する省庁や法令が存在しないため、政府は検討中とかで、対処する気がない。とんでもないことだ。

費用も自治体が勝手にやっているのだからということで、国がみる気がない。しかし、これは第一義的には東京電力による損害賠償の対象だろうが、どう考えても自治体や個人の費用で対応することではない。

これも政府は考えていない。まったく機能停止状態だ。25日の文科委員会でこれらを厳しく追求したい。

アーカイブ;2003年7月から

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