12月9日の会期末で国会が閉じようとしている。民主党政権の教育分野はいずれも不誠実なまま全て解決せず越年しようとしている。
例えば①3党合意で決めた高校授業料無償化の見直しについて、②「私学災害復旧助成法案」が参議院では野党の賛成で可決されたのに、衆議院では店晒しになったままの状態、③会計検査院が義務教育費国庫負担金を不正受給していた事態を調査し、教職員の不正勤務を明らかにしたことについて、④沖縄県八重山地区における公民教科書採択について、未だに文科省が指導できないことについて、⑤朝鮮学校の無償化対象手続きが未だに宙に浮いている状況について、等々全てが中途半端で、文科省は一つも解決できていない。
文科省は日教組の傘下に下っただけでなく、当事者能力も無くなった役所に成り下がってしまった。
いずれも喫緊の課題だが、特に私学災害復旧助成法は急がなくてはならない。参議院で全ての野党の賛成で可決されたあと、民主党も国対委員長名により、本法案について衆議院で継続審議とし、与野党で協議のうえ、次の臨時国会で速やかに成案を得ると確認したはずだ。
しかし、1回目の臨時国会は9月に終り、2回目の臨時国会も今週で終る予定だが、与野党協議は1回開催されたのみである。
その1回の協議も、民主党はただ私の発言を聞いていただけで、前向きな話はまったくなかった。その後もなしのつぶてだ。
被災した子供に、私学や公立の差があってはならない。公立並みの災害復旧の助成がつかず、つぶれてしまう私学もある。早急な対応をなぜしないのか。怒りが増す。
党の文部科学部会で文科省より、北朝鮮の平壌で15日に行われるサッカーのワールドカップ(W杯)アジア3次予選の日本―北朝鮮戦に、日本人の一般サポーターを65人認めたとの報告があった。
私は基本的には反対である。それは拉致や核問題を抱える中、制裁解除はアリの一穴になりかねないからだ。
そもそも文科省の考えは無責任だ。一般サポーターの募集は、一つの民間旅行業者が請け負い、現地でのフォローは日本サッカー協会に一任するという。サポーターの安全確保や事故発生等不測の事態が起きた時、日本サッカー協会が対応できるはずがない。
北朝鮮とは国交がなく、また警察官や他の公務員には査証が出ない可能性が高いからだという。あまりにも無責任だ。これでは自民党は「ハイ、そうですか」というわけにはいかない。帰って政府として検討し、また報告することを求めた。
今日の新聞で、外務省職員を派遣する方向で北朝鮮と調整に入ったとの記事が載っていた。私のところに文科省からこれも事前の報告がない。
外務省は国交がないため、平壌でホテルの部屋を借り「前線基地」を設置し、外務省領事局や北東アジア課の職員が、サポーターのために北朝鮮当局と折衝に当たる方針だという。
やれやれ、これらを全て日本サッカー協会に丸投げしようとしていた文科省の非常識さにはあきれるばかりだ。
日教組本部幹部の神本美恵子氏が文科大臣政務官になったことは、やはり問題だ。
神本氏のブログには今日も「教育基本法『改悪』に断固反対します!」(平成18年4月28日)というコラムが掲載されており、「『改悪案』のほんとうのねらいは、『国を愛する態度』を国民に強制して、『愛国心』を無理やり押しつけようとすることです。国に従順な国民をつくるために、心の教育を推し進めようとしています。日の丸・君が代を強制してきたのと同じ手法です」という荒唐無稽な文章が載っている。
日教組は彼女が言うように、改正された教育基本法に基づく新学習指導要領にも反対であり、「自主編成」のカリキュラムを提言するなど、教育行政の根本的な部分で、現行の改正基本法に基づく体系と相反する考え・方針を持っている。
このような究極の利害関係者が関係する役所の政務三役に就くことはなかったことであり、事実上文科省が日教組の影響下に入ることになる。
中川文科大臣にこのことを正し、神本氏を政務官を罷免させるべきではないかと進言したが、「まったくそのつもりはない。」との答弁だった。これによって事実上、日教組の支配下に文科省に入ったようなものだ。
日教組は、道徳教育の予算の削減や、全国学力テストの縮小化、教員免許制度の廃止など、自分たちのイデオロギー中心主義で子供たちのことを考えた教育など二の次の団体である。
こんな文科行政が続いたら、この国の教育はダメになってしまう。
沖縄県教育庁義務教育課長と石垣市教育長に来てもらい自民党文科部会と日本の前途と歴史教育を考える議員の会合同部会を開き、八重山地区の教科書問題について議論する。
結論として私が部会長として文科省に対し以下のように要請した。
『文科省は、沖縄県教委に対して、八重山地区採択協議会の「協議の決定を遵守して採択するよう竹富町教委に対し適切な指導、助言、援助」を行うよう求める』
もともと8月23日、八重山採択地区協議会は、来年度使用される教科書について選定した。石垣市と与那国町は同意したが、竹富町では別の教科書を採択したことにより、混乱が始まった。
沖縄県教委が新たな協議の場を提案し、その結果別の教科書(育鵬社から東京書籍)が採択されることになった。しかしこの新たな協議について石垣市と与那国町は無効だと主張。文科省も法的に無効だと認識している。
それにもかかわらず合同部会では、文科省は具体的な収拾策について明言しない。県教委も独自の法律解釈論ばかり述べている。教科書採択をめぐる地方教育行政法と教科書無償措置法の法令解釈で2時間もかかってしまった。
16日までが地区内で教科書の一本化を図るタイムリミットだ。文科省の強い指導力が望まれるが、当事者意識に欠けるのらりくらりとした答弁だった。責任を取ろうとしない組織はかえって害悪ですらある。16日までに解決しなかったら、引き続き追求する。
それにしても国会は4日間で閉じてしまう。無責任な民主党政権だ。
福島第一原発は1号機についで、2・3号機も炉心溶融していることを東京電力は今頃になって発表している。国民の放射線に対する不安はますます増している。特に小さな子供を持っている親の不安は大きい。
特に政府の対応が、屋内退避地域からの自主避難や中部電力の浜岡原発の停止など重大な決定を「政治主導」で行いはするが、その後は全て地域住民や地方自治体に丸投げしており、極めて無責任である。
学校の校庭の表土の撤去についても、自治体の自主的な判断に委ねた。それが現場で多くの混乱や不安を招いている。福島市など6市村が独自に行う校庭の表土除去の対象は計217施設、費用は少なくとも6億円に上るといわれる。
各自治体が、より厳しい基準を独自に決めていることや、基準以下の放射線量であっても屋外活動を制限していることは、文科省が決定した暫定基準が自治体や住民に全く信用されていないということだ。
文科省は、年間20ミリシーベルトの暫定基準の見直しをする必要がある。そして真に求められているのは、現在存在する放射能の除去である。
これがまったく進んでいない。学校の残土も校庭脇にブルーシートをかぶせて積み上げたままだ。未だに放射能を帯びた災害廃棄物の処理については、所管する省庁や法令が存在しないため、政府は検討中とかで、対処する気がない。とんでもないことだ。
費用も自治体が勝手にやっているのだからということで、国がみる気がない。しかし、これは第一義的には東京電力による損害賠償の対象だろうが、どう考えても自治体や個人の費用で対応することではない。
これも政府は考えていない。まったく機能停止状態だ。25日の文科委員会でこれらを厳しく追求したい。
自民党は今回の東日本大地震の復興対策のため、補正予算を早々に決めるべきと14日(月)から政策会議・予算委員会をスタートさせた。
15日(火)午後1時の同会議で意見集約するため、各部会がその前に開かれた。文部科学部会も午前9時より開催し、文科省からの被災状況や阪神淡路大震災のときの補正予算の対応について報告を受けた。その時文科省の発言に、我々は驚いてしまった。「教育行政は地方分権なので、文科省からこーしろあーしろとは言えない。地方教育委員会から相談があって初めて対応できる。」
私は本当に役人の無責任さにはびっくりした。「すぐ役所に戻って政務三役の政治家に報告しろ。自民党文科部会は以下のことを提案する。特に被害の大きい岩手・宮城・福島の三県の教育委員会には、文科省から数人のスタッフをそれぞれ依頼がなくともすぐ派遣し、協力支援すべき。特に壊滅的被災にあっている市町村教育委員会には、県教委を通じ、特段のバックアップをすべき。また福島原発事故における退避は県の能力を超えている。4月からの新学期に備え、県を超えた子供たちの教育環境整備のため、文科省がしっかりフォローアップすべき。」
こういう困難の時こそ、国が率先して被災にあっている方々に対して、あらゆる手立てをすべきだし、文科省は県教委や市町村教委の支援をすべき。そのために自民党は全面的に協力する。
この件はSC文科大臣として、私は改めて直接夕方髙木文科大臣に話をした。
15時半からは、創生『日本』の緊急意見交換会があった。自民党の各会合では、とにかく野党も一致して協力しなければならないということで政府の対応の問題点については、できるだけ批判は避けようという空気があるが、創生『日本』では不満が爆発した。
菅首相は午前5時30分に東京電力に行ったそうだが、早朝から一生懸命働いているというより、対策が後手後手で、かえって国民の不安をあおっているのではないか。官邸機能こそマヒしている。しかし、今はこれ以上は書かない。福島の原発事故や災害復興の見通しが立った後、菅内閣の対処の仕方について充分に検証する必要がある。






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