本会議

野田首相の施政方針演説が衆議院本会議であった。「決められない政治」からの脱却をし、「次世代のことを考え抜くのが政治家だ。大きな政治、決断する政治をともに成し遂げよう。」との呼びかけであった。

確かにその通りだ。さらに福田、麻生元首相の施政方針演説を引用しながら野党に対する協力を呼びかけた。当の福田、麻生元首相からはつれない返事があった。

国民から見たら「いいかげんにしてほしい。もっと与野党が協力し合うべきだ。」との思いだろう。私もそう思う。そのためには野田首相や民主党は、野党当時の反対反対の姿勢を反省し、それは間違いだったと表明し、今後は自分たちが野党になろうとも協力するところは協力するという立場をまず明確にすべきだろう。

自分たちの都合のいいところだけ「与野党の協力」と言ったところで、福田、麻生元首相をはじめ、自民党のトラウマは消えない。

さて、12時からの開会式には黒の紋付き袴の和装で出席した。日本男児としての心意気に和服になると自然になれるから不思議なものだ。普段もちろん和服を着ることなどないが、このような時にこそ和服を着て、「日本の良き伝統を守りながら、さらに日本国を発展させたい。」との決意も強まる。

海外の国際会議などにも和装で臨みたい思いだが、残念ながら着付けが自分でできない。70人近い国会議員が和装になったが、ほとんどの人が着付けをしてもらった。海外で着付けができる人を探してでも、大臣の出席する国際会議は時に和装で出席すれば、日本のパフォーマンスも上がるだろう。

沢選手のFIFA最優秀選手表彰式の和服姿は魅力的だった。世界中の人を魅了させた。あれこそ「なでしこ」だった。

野田総理の所信に対し、谷垣自民党総裁、前原(民主党)、小渕(自民党)各議員による本会議代表質問があった。

谷垣総裁の質問内容はあまりにも細かすぎるのではないかと思った。ご自身が財務大臣を長くやっていた経験からか、特に財務分野が詳細だった。逆に野党の党首として、自分が総理だったらこの国をどのようにもって行くか大局観が欲しかった。

前原誠司さんの質問は内容がなかった。与党の代表質問であるし、野田さんに気を使っているのかもしれないが、あまりにも表面的で、鋭い突っ込みがない。儀礼的質問という感じだった。

一方、小渕優子さんの質問は厳しい突っ込みの質問だが、厳しすぎて、彼女の人柄に合わないように感じた。

自分の父親である小渕元総理と野田総理が似ているとの比較のくだりの最後に、「野田総理と小渕総理は幾つかの点を挙げただけでも『似て非なる』ものどころか、天地ほどの差があるということをはっきり申し上げておきたいと思います。」という言葉で結んでいる。

とても彼女が自ら構想した文章には見えない。事務局が書いた文章をそのまま読んだようにしか思えない。小渕優子さんのような人柄がほわっとした人の言葉ではないからだ。

なかなか、本会議の代表質問も難しいものだ。やはり党が総力をあげて戦略的につくり上げるものだ。総理の所信演説と同様の力の入れ様が必要だ。もっとも今回の野田総理の所信も総力をあげて作成したものとは、とても思えないが。

衆議院本会議代表質問があった。13日が野田総理の所信表明、14日が谷垣総裁らの質問と、テレビ中継で国民の皆さんは良く見ている。連日板橋区内でミニ集会を開いているが、野党のヤジがうるさいといった批判もあった。

野田総理は「誠心誠意」と言っているが、野田さんの姿勢とはうらはらに、今国会はわずか4日間で閉じてしまう。この本会議代表質問しかないのだ。そのたてまえと本音の乖離に大いなる不満がある。それがヤジともなっている。

次の国会は10月の下旬ぐらいからだそうだ。本来、国会を閉じることなく連日開催すべきだろう。被災した人達は1日でも早い復興を東日本大震災でも台風12号でも同様に待っておられるのだ。

予算委員会や各委員会を開催し、各大臣の所信も聞き質疑する必要がある。文科委員会では中川文科大臣は三重県日教組から強力な支援を選挙で受けているし、神本みえ子大臣政務官はまさに日教組出身者だ。これまで日教組出身者が政務三役に就任したことはなかった。輿石東幹事長といい、今回政府民主党の役職に、日教組出身者8人中6人が入っていて、これ程日教組の影響を受けている内閣はこれまでなかった。

野党の唯一の論戦の場は国会でしかない。いくら各大臣が素人で問題を抱えている人が多いにしても、これを封印してしまったら民主主義の否定だ。野党7党は少なくとも10月14日まで会期を延長し、衆参の各委員会で閣僚の所信表明と質疑を求める方針で一致し、議長に申し入れる予定だ。

午後1時から3時間を越える本会議で東日本大震災の復興基本法案と、震災対応で閣僚を3人増やす内閣法と内閣府設置法の改正案、そして自民党の対案についての審議がやっとスタートした。

自民党は、政府の対策本部では縦割り行政から抜け出せないとの立場から各省庁の復興関連の権限や人員を引き抜いて集める「復興再生院」の設置を提案している。

菅総理は、新たに「震災復興担当相」と「原子力災害担当相」等を設けるとしているが、これまでもいろいろな会議をつくっているが、船頭多くして何も決定実行していない現政権下で、さらに混乱するだけではないか。

自民党は同時に、財源として「復興債」を提案している。この困難な時に、私は増税はありえないことだと考える。

さて、西岡武夫参院議長が「即刻、首相は辞任すべきだ」との書簡を18日、菅総理本人あてに送ったことを明らかにした。

実は、私のところにも5月14日、西岡議長から電話をもらった。「菅総理ではこの国難に対処できない。辞任を求めたい。」との電話だった。私もまったく同感で、伴に行動したいと話をさせてもらったが、西岡議長は「その前に、私の方が議長を解任させられるかもしれない」との話だった。

西岡儀等は相当な覚悟をもって臨んでいるのだ。一部マスコミに「『良識の府』の議長は発言抑制を」とか、「議長権威揺らぐ可能性」とか批判があるが、今は非常時なのだ。

私は、西岡武夫議長の勇気と発言にエールを送りたい。

アーカイブ;2003年7月から

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