若者の人物の劣化は個人の能力の問題というより、戦後教育のなせるわざだろう。東大が9月入学に変え、半年間を入学生たちに社会的体験を積んでもらうというビジョンは大歓迎するべきことだ。さらに踏み込んですべての大学で9月入学にシフトし、すべての学生に奉仕活動的ボランティアを必須とすべきと私は考える。
新年会でこの話をする時は非常に反応がいい。板橋産業連合会で隣に座っていた労働基準監督署の署長の話だと、最近相談事が急増しているが、若い人たちがもっとしっかりしていて、コミュニケーション能力があれば、当事者間で解決出来ることがほとんどだという。逆に「相互でもう一度話し合ってみたらどうか」などとアドバイスすると、監督署が訴えかねられないと言う。
前に座っていた副区長の話だご、新卒より中途採用の人材の方が使いものにのという。企業が再教育をしたり、本人も社会に出てから苦労して学んだのだろう。しかし、考えてみれば社会で使いものにならない卒業生を輩出している学校教育の存在とはいったいなんだろうか。
他の新年会の会場では、自衛隊に半年間体験入隊させたらどうかとの話も出ていた。教育とは、本人の自由な意志や希望もある段階では必要であるが、時には強制してでも訓練させることが、社会的に必要なこともある。そしてそれは後で振り返って見たときに、自分にとって必要だったと本人にもわかることでもある。
もう一度、日本や日本人が強くたくましく、雄々しくそしてやさしさを兼ね備えた魅力的な人間になるために、厳しい教育をすることが必要ではないか。それを見識ある人は、軍国主義回帰だとは言わない。
前日に続き今年採択される新しい中学校教科書の公民の紹介をしたい。東北地方で100%近いシェアを占める東京書籍の自衛隊の記述は下記の通りである。
「自衛隊が憲法に違反していない理由として、政府は、主権国家には自衛権があり、憲法は『自衛のための必要最小限度の実力』を持つことは禁止していないと説明しています。しかし、平和と安全を守るためであっても、武器を持たないというのが日本国憲法の立場ではなかったのかという意見もあります。」
「自衛隊は、日本の防衛という本来の任務に加えてさまざまな活動を行っています。(PKO等を例示)一方で、このような自衛隊の任務の拡大は、世界平和と軍縮を率先してうったえるべき日本の立場にふさわしくないという声もあります。」
東日本大震災での自衛隊10万人の献身的な災害派遣活動に対して、被災者をはじめとする国民が、自衛隊に心から感謝し、世界からも高い評価を受けました。
しかし来春からこの教科書が採択されたら東北地方の中学生達はどのように思うだろうか。自分達のために支援をしてくれた自衛隊は、実は存在自体が違反なのかと思うだろう。災害活動のことも何も書かれていない。
現政権の中でも自衛隊を「暴力装置」と言い放っている輩もいるぐらいだが、それでも公民教科書として、一般国民の常識とはるかにかけ離れているのではないだろうか。
一方自由社では「世界的にも有数な実力を備えた自衛隊を『戦力に至らない』とする政府の憲法解釈には批判も多く、憲法改正を行って自衛権の保有を宣言し、自衛隊をわが国の軍隊として位置づけるべきだという主張もあります。」と記述し、さらに災害派遣のコーナーで、東日本大震災を受けての自衛隊の災害派遣活動を追記している。自由社のようなあつかいが常識的なところだろう。
板橋区防衛協会の総会があり出席する。自衛隊第一普通科連隊(練馬駐屯地)に近いこともあり、板橋区には防衛協会がある。地方自治体エリアの組織としては、最も充実している団体だ。
東日本大震災があり現地に行った人は皆、自衛隊員の献身的貢献を目のあたりにしているので、自衛隊に対し感謝と親愛の情をより深めている。
一方、私は挨拶の中で紹介したが、今回の新中学校教科書はあいかわらず自衛隊に対し否定的で、しかも災害救助活動について記述しているのは7社中2社のみだった。
これは3・11以前に作成されたこともあるので、改めて全ての中学校の公民教科書に、東日本大震災の自衛隊の救助活動の記述を追加すべきではないかと、国会で文科大臣に提案したいと考えている。
例えばこれまで東北地方で100%のシェアを持つ東京書籍の公民教科書では、自衛隊について2ヶ所の記述をしている。
第2章第1節4《日本の平和主義》「自衛隊と日米安保条約」のところで「しかし、平和と安全を守るためであっても、武器を持たないというのが日本国憲法の立場ではなかったのかという意見もあります。」とか、同じ場所の「これからの平和」のところで、「一方で、このような自衛隊の任務の拡大は、世界平和と軍縮を率先してうったえるべき日本の立場にふさわしくないという声もあります。」とあるように、必ず否定的な文言が入っている。
震災現場での活動を知らず、この教科書だけ読めば、普通の中学生達は、正に社民党の主張のような意見になってしまうだろう。
特に公民教科書は国民に正しく社会を理解させるものでなければならない。特定のイデオロギーに偏ったものであってはダメだ。
安全保障委員会で尖閣諸島問題について質問をすることになった。
6月17日に「世界華人保釣連盟」が一千隻の船で尖閣諸島海域に押し寄せて、一部が上陸する計画があったが、その後一部の報道で断念したとの情報もあるため、その確認とまた不測の事態に備えての対策を聞くためだ。
同時に防衛省が、尖閣諸島が中国に占領されるシナリオを作成していることを5月9日付の産経新聞で報じている。これによれば、偽装漁民の不法上陸に始まり、宮古・石垣両島への武力侵攻までを想定、自衛隊が奪還作戦に踏み込む、対中有事シナリオになっている。このことも聞きたい。
そもそも本来は、尖閣諸島に政府職員を常駐させていれば、中国も不法上陸を計画できないはずだ。尖閣諸島は現在、政府が借りているのだから、警察か海上保安庁の職員をまず常駐させるべきだろう。それができていない中、万全の対策を講じる必要がある。
昨年6月にも、インドネシアで中国の大型漁業監視船とインドネシア海軍艦船とが衝突寸前となった出来事もあった。
5月5・12日号週刊文春でも「中国人民解放軍 尖閣上陸作戦」という記事を掲載している。この記事によれば、中国の漁業監視船が、尖閣諸島の領海内に入ってきたり、中国人民解放軍の海軍陸戦隊と特殊部隊を上陸させるという計画もあるという。
これらを未然に防ぐためのシミュレーションだけでなく、法的整備が必要だ。防衛省が昨年12月に策定した新たな「防衛計画の大綱」では充分な対策が講じられているとはいえない。
いずれにしても、尖閣が北方領土や竹島のように、他国に支配されないための事前の対策づくりをすることが、一番の安全保障である。






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